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工事施工の前に必ず行う事務所の「設計」とは?

オフィスのお役立ち情報

工事施工の前に必ず行う事務所の「設計」とは?

工事施工の前に必ず行う事務所の「設計」とは?

働く環境やオフィスへの関心が高まっている現在では、多くの企業がリノベーションやオフィスデザインを行っています。事務所をつくるためには工事施工が必要です。しかし、その前にはどのような事務所をつくりたいのか、デザインコンセプトや事務所を設計する作業が必要不可欠です。
工事・施行・設計という言葉を聞くと、専門的で自分では難しいと考える人が多くいますが、最近ではオフィスにこだわりを持つ企業も多く、企業の声を多く取り入れた事務所設計が増えています。では、事務所はどのようにつくられるのでしょう。

事務所を設計するために

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

「事務所を設計する」と聞くと専門的な知識を必要とし、設計図を書くことを想像しますが、「設計」にはもっと多くの意味があります。例えば、ニーズに合わせた事務所を考えること、必要な機能・コストを導出すること、手順を明確にすることなどです。専門的な知識が必要な作業もありますが、どのような事務所をつくりたいのかを考えることも設計のひとつです。
オフィスは従業員の多くが1日の大半を過ごす場所です。そのため、オフィスには必要な機能がいくつかあります。設計をする場合は、オフィスを構成するために必要なスペースと機能を把握しなければなりません。
まずは、一般業務を行うスペースです。デスクなどを置き、業務や作業を行います。そして、ミーティングスペースでは会議やプロジェクトの話など限られた人数が集まれるスペースを確保します。他にも収納やコピー機などの機器関連を置くスペースなどが必要です。また、最近のオフィスデザインでは、福利・厚生を重視したものが多く、更衣室や休憩室などプライベートなスペースをとても重視しています。それらのスペースをどのようにレイアウトし、設計するかでオフィスの雰囲気が決まります。
オフィスは、スペースやデスクなどのレイアウトだけでなく、実際に仕事を行う従業員が動く通路や場所などの「間」を確実につくらなければなりません。デスクとデスクの間、椅子と棚や壁の間など、不快に感じない動きやすさが必要です。オフィスを設計するうえで、「間」を考えることがとても大切です。

オフィスレイアウトに必要な知識とは

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

オフィスをレイアウトするためには持っていなければならない知識があります。基本的なものとしては、建築基準法と消防法です。これらのすべてを理解する必要はありませんが、ポイントを押さえておくといいかもしれません。
ポイントは大きく分けて3つです。
1.「間」とパーテーション
事務所内をどのようにパーテーションで仕切り、従業員が移動する「間」をつくるかによってオフィスは大きく変わります。仕切りやパーテーションを設置する際、消防署への届け出が必要になる場合もあります。仕切りで部屋をつくるのか、スペースをつくるのかによって届け出も異なる場合があります。届け出がないことで違法になる場合もあるので注意が必要です。
2.消防設備
これは、火災が発生した際のために、排煙設備をつけなければならないというものです。自然排煙設備と機械排煙設備の2種類があり、オフィスの状況や条件によって設置しましょう。
3.廊下の幅と非常階段までの距離
建物の構造に合わせて廊下の幅を確保しなければなりません。また、条件で定められた非常階段までの距離も測らなければならないのです。
オフィスは、災害や非常事態が起きた際に従業員の安全が守れるようにつくられていなければなりません。そのため、安全面を考慮したつくりを行うことが定められています。特にひとつのビルや建物に複数の会社の事務所を持つ日本では、非常事態における安全対策は重要だと考えられます。オフィスは従業員の働きやすい環境はもちろんですが、普段気づかないような点も配慮されてつくられているのです。

事務所を工事施工するために

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

事務所を設計するためには、事務所の大まかな区画を決めなければなりません。オフィスのレイアウトを決めるために「ゾーニング」という作業を行います。事務所によって必要なスペースを考え、配分を決めていきます。
オフィスを設計するうえで、建物としての安全性を保つのはもちろんですが、事務所で働く従業員の安全と健康を確保できる空間でなければなりません。そのためには、「労働安全衛生法」に沿ったオフィスづくりが必要です。
「労働安全衛生法」は、もともと労働基準法に示されていた「労働者の安全と衛生について」が独立してつくられた法律です。内容は、従業員の作業環境や働く環境、作業・業務方法について、また従業員の健康と生活のため疲労を回復・改善できる支援施設を設置することなどです。つまり、事務所は従業員の疲労やストレスを慢性化させないよう、空気の汚れや湿度などを適切に維持管理することが必要なのです。オフィスの広さを考慮した従業員数や空気の循環などを配慮し設計しなければなりません。
また、最近のオフィスでは給湯室や休憩室などのリフレッシュスペースに手をかける企業が多く、従業員の仕事と休憩のメリハリを促すつくりになっています。効果的な休憩をすることで仕事の効率が上がることにつながっているのです。
オフィスを設計するためには、オフィスに必要なスペースや機能、また企業のこだわりや特徴に重点を置きがちですが、その場で働く従業員にとって働きやすい環境であることが大前提です。そのためには、建物に対する安全・衛生だけでなく、労働に対する安全・衛生について理解しなければなりません。
オフィスの設計をデザイナーや業者に任せ、どこにでもあるような無機質な事務所ばかりの時代は終わりつつあります。企業のあり方や従業員の働き方・働く環境に注目されている現在では、事務所こそが企業の顔のような役割を果たしているのかもしれません。企業のオフィスに憧れを抱き、「ここで働きたい」と思う志望理由も珍しくありません。
人のつながりによって営まれている企業にとって従業員は大切な存在です。そんな従業員にとって働きやすい環境を提供できるオフィスづくりが理想の事務所設計と言えるでしょう。

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