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オフィス賃料値上げへの備えとして知っておきたい「賃貸借契約書」

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オフィス賃料値上げへの備えとして知っておきたい「賃貸借契約書」

オフィス賃料値上げへの備えとして知っておきたい「賃貸借契約書」

企業が営利活動を行う際、そこには様々な「コスト」が発生します。人件費がその代表的なものですが、「灯台下暗し」のようで意外と忘れがちなのが「オフィス賃料」です。営利活動のベースとして建物のオーナーからオフィスを借りている場合は、当然のことながらその賃料が発生するのです。契約更新時に賃料値上げとなることもあり、その対策は十分考えておかなければなりません。今回はそのカギとなる「賃貸借契約書」に関して考えていきます。

賃貸借契約書って何?その基本的知識を学ぼう

【引用元:pakutaso】
【引用元:pakutaso】

そもそも賃貸借契約書とは何なのか、まずはその説明から入りましょう。
物件を「借りる側」はその物件のオーナーという立場である「貸す側」と、賃貸に関する契約を結ばないと物件を利用できません。契約は小規模の物件の場合、口約束のみで済んでしまうこともありますが、必ず書類という形で残しておくようにしましょう。居住後に様々なトラブルに巻き込まれたとき、それを可能な限り速やかに解決するために、契約に基づいて様々な後処理を行いやすくするためです。そして、契約締結時には何が盛り込まれているか、あらかじめ契約書を熟読しておかなければなりません。トラブルを速やかに解決するということもありますが、後になって実は借り手にとって不利な契約があったと認識しても遅きに失してしまう可能性が高いからです。
基本的に「貸し手」は「借り手」よりも立場が強いものです。「貸し手」は物件を貸す以上、借り手によっていろいろと汚されるのを嫌います(壁に穴を開けてしまう、床を汚してしまうなど)。なぜなら現在の借り手が退去となり、次の借り手が現れたら物件を貸す準備を再び整えなければならないからです。可能な限り「現状維持」を図ってほしいという意図をもって、賃貸借契約書に物件に対する様々な「条件」を設けているのです。借り手側はそれに従わざるを得ない場合も多い(原状回復の義務)ですが、中には明らかに借り手にとって不利な条項もあるので良くチェックしておきましょう。

賃貸借契約書のここをチェック!基本事項を見逃すな

【引用元:pakutaso】
【引用元:pakutaso】

賃貸借契約書は事前に熟読しておく必要があります。借りてから何かと不都合な点を見つけ、それを理由に解約を申し出たとしても認められず、違約金を取られる可能性があるからです。
それでは、具体的に契約書のどの部分を十分に認識しておけば良いのでしょうか。ポイントを以下に挙げていきましょう。
1:契約期間、更新時期の確認
賃料値上げの情報をいち早く知るためにも、基本的な契約期間に関する情報は確実に覚えておくようにしましょう。具体的な契約の手続き、そして更新の時に費用が発生する場合は、その金額や支払いの条件も覚えておくことが大切です。
2:賃料、管理費の具体的な額、支払い方法、やむを得ず家賃を滞納する時のルールの確認
いつ賃料や管理費を振り込めば良いのかを確認しましょう(たいてい銀行口座から振り込みや自動引き落とし、という形になります)。滞納時には、延滞利率がどれくらいかかるのかをチェックします。そして大事なポイントとなってくるのが、賃料改定に関する取り決めです。後になって賃料改定を認識していなかった、となるとトラブルの原因ともなるので確認は必須です。
3:敷金の確認
敷金が必要な物件の時には、その額と返還に関する手続き内容をあらかじめ確認しておきましょう。このお金は、退去時の原状回復費用にも言えることですが、最後の「清算」の部分で重要になります。また、敷金は地域によって取り決め方も変わってくるので、その点も留意しましょう。

その他賃貸借契約書でチェックすべき部分とは

【引用元:pakutaso】
【引用元:pakutaso】

他にも、賃貸借契約書において様々なトラブルにつながらないよう、よく確認しておくべき事項があります。遵守されないと、賃料交渉の時に不利になる場合もあるので気を付けておきたいところです。
1:「反社会的勢力」を排除する
いわゆる「暴力団」などを始めとした反社会的勢力を基本的に物件に住まわせない、という条項が盛り込まれている場合が多いです。これに違反すると、契約を解除される場合もあるので注意しましょう。
2:その他諸々の注意事項
「ペットの連れ込み」「危険物の持ち込み」「楽器の演奏(騒音)」など、個人が賃貸契約を交わす時にありがちな禁止事項は、そのままオフィス契約にも当てはまります。違反すれば強制退去の可能性もあります。
3:修繕に関する取り決め
通常の修繕業務は貸し手が行いますが、借り手が故意、過失に関わらず物件を傷つけた場合は、借り手が修繕をしなければならない場合もあります。不明瞭な場合もあるので、責任の所在はあらかじめはっきりさせておきましょう。
4:解約に関する条項
貸し手が家賃滞納などの理由で強制的に解約させるのか、それとも借り手が諸般の事情で解約するのか、いずれのケースにしても条項はよく確認し、後々トラブルにならないようスムーズに解約がなされるようにしましょう。
5:原状回復に関する範囲とその内容
貸し手と借り手の契約の中で、一番トラブルになりやすいのがこの原状回復によるものです。取り決めはしっかりと行っておくようにしましょう。

賃貸借契約書が必要な理由。賃料値上げ要請への対応

【引用元:pakutaso】
【引用元:pakutaso】

賃貸借契約書の内容をきちんと把握しておくことは、借りているオフィス物件においてその貸し手から突然賃料値上げを要請されたときの、いわば「切り札」として役立ちます。
基本的に、貸し手は借り手への予告がなくとも賃料の値上げをすることが可能です。借り手の「承諾」がなければ実際の賃料値上げ確定には至りませんが、借り手がこの「突然の賃料値上げ」に対応する方法は3つあります。1つめは、そのまま賃料値上げを承諾する。2つめは、(借り手にも拒否の権利があるので)賃料増額を拒否し、貸し手と協議を行う。そして3つめは、その協議が不調に終わった場合、簡易裁判所に判断を仰ぎ、適正な賃料を設定してもらう、といった段階があります。
素直に増額を受け入れるならともかく、2つめと3つめのパターンになった場合は、不利にならないように様々な賃貸契約に関する専門的知識を頭に入れる必要性が生じ、高い交渉スキルが要求されます。さらに、最も大事なポイントは、契約締結時に発生した賃貸借契約書を熟読し、理解しておくことです。賃料値上げ阻止には重要な武器となり、契約書を通じて明らかに不当と思える部分を協議の中で主張すれば、賃料据え置きという結果を導き出せるかもしれないのです。いずれにせよ、急な事態に対応するためにもその準備は万全にしておきましょう。
以上見てきたように、オフィス物件の購入契約をする際、「賃貸借契約書」は非常に重要な存在となります。契約更新時に突然貸し手側より賃料値上げの要請が出てくる場合もあり、甘んじて受け入れる意志があるならともかく、交渉の余地があれば積極的にその機会を利用しましょう。その際に、この契約書の内容を頭に入れておけば交渉の際に大いなる武器となるのです。

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