企業が営利活動を行う上で、その前線基地となるオフィスのイメージを変えることは重要な戦略の一つです。見た目をよくするなどのプラスになるような変化はそこで働く従業員のモチベーションアップにつながる他、対外的(取引先の企業など)にも良い印象を持たれることにつながります。今回は、コストを抑えつつもオフィスの、ひいては企業のイメージをアップさせる手法を考えていきます。
ICT、すなわち情報通信技術を色んな場面で導入することはオフィス内、そして対外的にイメージアップを図れる他、同時にコストダウンにもつながります。どういうことか、見ていきましょう。
比較的わかりやすい例でいえば、受付部分が挙げられるでしょう。ICT化により「受付の無人化」が実現できます。携帯電話会社が運営する店舗に、ある程度の複雑な会話も可能な人間型ロボットが設置され、受付をしている様子をテレビなどで見たことがある人も多いのではないでしょうか。また、タッチパネルなどで簡単な受付を行える企業も現在増えつつあります。
こうした受付の無人化は、人件費といったコストの削減、そして業務のプロセスや作業の効率を大きく改善できますし、来訪者に対するその企業のイメージアップにもつながります。先ほどの人間型ロボットの導入は「最先端で格好いい」というアピールになります。そしてタッチパネル化も受付に際する種々の手間を省く事につながり、顧客の満足度を上昇させ、さらなる商談成立へのアシストとなるでしょう。
企業の顔ともいえる受付部分が格好よくなり、さらにコスト削減させることは業務効率のアップのみならず、企業好感度の上昇にもつながるのです。
企業のICT化により、従業員にオフィス内の「格好よさ」をアピールする手法はまだ存在します。仕事をスムーズに進めるうえで欠かせない要素である「会議」のコストを削減し、なおかつ最先端のイメージを持たせる方策があるのです。
会議と言えば、全国に拠点を持っている企業の場合、ある特定の時期に本社に従業員一同を集めて行うという形式がよくあります。しかしながらこの場合、本社に来るまでの時間や交通費といった各種コストがかかってしまいます。そこで登場するのがICT化された会議です。すなわち、パソコンのインターネット環境を利用したテレビ会議であれば、支店にいながらにして先に挙げたコストをかけることなく、時と場所を選ばず全社会議に参加することができるのです。様々なコスト削減となり、なおかつスムーズな業務の遂行を可能にしてくれるものと言えるでしょう。
また、外回りの多い営業マンでも、個人用に企業から支給されたタブレットやスマートフォンを常に携帯するようにしておけば、外にいながらにして社内の連絡事項などがスムーズに手に入ります。仕事の効率化が図れるとともに、最先端のICT技術を使って仕事をしているという感覚は、まさに格好いいビジネスマンという自覚が営業マンの心の中に芽生えるきっかけとなるでしょう。
次に、コストを抑えつつ、視覚的な部分でオフィスの格好良さをアピールできる方法を考えてみましょう。
まずは照明です。照明は、オフィス内で仕事を行う時に欠かせないアイテムです。部署ごとに異なるコンセプトの照明を取り付けることで、デザイン性に優れたオフィス=企業ということを従業員や外部の人間にアピールすることができます。例えば、受付などが設置されているエントランスは企業の個性が表れる部分なので、企業のロゴを照らすようなスポットライトや間接照明の利用を考えるのがベターでしょう。来訪者へのさりげない企業アピールにつながります。また、従業員が休憩に利用するリラクゼーションルームに、柔らかさを演出するような淡い光の照明を設置すれば仕事に疲れた人たちを間接的に癒してくれます。その一方で仕事をする室内には、集中力を高めるような少し光度の強い照明を使うなど、オフィス内の様々な場所で照明を使い分ければメリハリがつきます。
また、近年において照明はかつての白熱球から、LED形式のものに取って代わりつつあります。実はこのLED、従来のものより約45%もの節電につながるのです。企業中の照明をLED化することによって、電気代の相当なコストカットを実現できるでしょう。
オフィスの模様替えも、コストを抑えつつ実行できます。例えばオフィス家具ですが、これは無理に新品を買わずとも、機能性に優れた中古品でも十分に事足ります。当然ながら価格も手ごろであり、よほどのこだわりが無い限りはコストを抑えることができるでしょう。また、チェアやデスクを全て入れ替えるだけでも随分と印象が変わるものです。色々と検討して、コストを抑えつつオフィス家具の購入を検討してみましょう。
オフィス内の「色」を変えるのもイメージをアップさせるには効果的です。特に床、壁、パーテーションと言った部分は比較的低コストで変えることが可能できます。タイルカーペットという、1枚300円くらいで手軽に購入できる床用のタイルは、貼り方次第でオフィスの雰囲気を一変させます。表面部分が布でできているローパーテーションという仕切り板の利用も1つの手段です。布部分の貼り換えができるので、汚れたら布だけを購入することで余計なコストを省けるのに加え、布にもバリエーションがあるのでオシャレなパーテーションを作ることができます。壁紙に関してもコスト自体は高くは無いので、応接室や会議室など、多くの人が入室する場所の壁紙を貼り換えれば印象がガラッと変わります。
いかがでしたか。コストを抑えつつオフィスのデザインをかっこよく変身させる手法には以上見てきたようなものを代表として、様々なものがあります。イメージをアップさせれば「この企業に入社したい!」と思う人からの応募が増え、求人に要するコストが省けるかもしれません。今すぐにでも実行してみましょう。