せっかく仕事をするのであれば、働く場所であるオフィスはオシャレで、かつ常にキレイな状態を保っていたいものです。その状態を保つことで、モチベーションが高いまま、充実した仕事ができる可能性も高いからです。しかしながら、それは従業員一人一人の普段の心がけによるところも大きいのではないでしょうか。今回は、オシャレでキレイなオフィスを保ち続けるために必要なことを検証していきます。
オフィスをキレイに、オシャレに保つためには毎日の不断の努力が必要ですが、それを現実のものにする基本的なポイントとして「5Sの遵守」というものがあります。これはいったい何なのか、以下に検証していきます。
1:整理の「S」
皆さんも子供のころに、親御さんから「モノはきちんと整理しなさい!」と言われた経験があるのではないでしょうか。この作業は、社会人になっても自分を律する手段であり、仕事の1つとも言えるものです。オフィス内には膨大なモノが溢れています。それらを放っておくと「キレイでオシャレなオフィス」とは程遠い状態となり、企業の評判を落とすことにもつながりかねません。必要なもの、不必要なものに整理する習慣を身につけましょう。
2:整頓の「S」
1の整理が終わった後は、必要なものをいつでも取り出せる状態にしておくのが「整頓」という作業になります。仕事をスムーズに行ううえで欠かせない作業となるでしょう。
3:掃除の「S」
オフィスには毎日のように不必要な書類、ゴミなどが発生します。床などに散らばってしまうと景観も悪くなり、仕事にも悪影響が出るかもしれません。自分の身の回りだけでなく、オフィス全体を他の人と協力して短い時間でもマメに掃除をしましょう。
4:清潔の「S」
自分のデスク回りなどを整理、整頓し、さらにオフィス全体を掃除するといった作業は日常的に行いたいところです。そうすることで清潔さが維持されるので、一時の行動で満足せず常に「キレイでオシャレな」オフィスを保ちましょう。
5:しつけの「S」
オフィスをキレイに、オシャレに保つためには、従業員への意識付けが必要です。習慣化されるように総務担当者が整理整頓、掃除、清潔の維持などに対する覚書を作成するなどして「しつけ」を行いましょう。
以上の5Sが基本となりますが、次の段以降は「整理整頓、掃除」に関する部分をもう少し詳しく見ていきましょう。
キレイなオフィスを目指す第一歩として、自分のデスク周りにあるモノを整理することから始めましょう。ポイントは大きく分けて3つあります。
1:モノを減らす努力をする
そもそもデスク周りがゴチャつくのは、モノを減らす努力をしていないからです。耳の痛い話に感じる人も多いでしょうが、業務上いるもの、いらないものをキッチリ分けましょう。特に紙媒体の書類で、もう使わないけど保存をしておきたい、といった時にはスキャンをして電子データ化するのも1つの手です。一朝一夕にはなかなか難しい作業ですが、習慣化を意識して少しずつ進めれば、やがてデスク周りがスッキリします。
2:しっかり分類をする
仕事の状況によって、必要になってくる書類も変わってくるものです。特に、現在は使わないが時々必要になってくる書類などは、保管場所に苦労している経験のある人も多いのではないでしょうか。それらは全て、きっちり分類してファイリングをしましょう。現在進行中の書類、今後使用するかもしれない書類に分類することはもちろん、1で挙げたように、既に使用する可能性が薄くなっている書類はスキャンでデータ化し、それらを収めたファイル群を、机の引き出しなどに入れておけば、デスク上をすっきりさせることができます。
3:引き出しの中も整理!
分類してファイリングを行ったファイルもそうですが、机の引き出しの中もしっかりとモノによって分類し整理しましょう。ペンやはさみ、セロテープといった文房具は使用用途によって分類して引き出しの最も狭い部分に一括収納、場合によっては机の上にケースを置いて、その中に入れておくのも手かもしれません。他にもちょっとした休憩時に食べるようなお菓子や化粧品ポーチ、さらには通勤時に携帯しているバッグなどもうまく引き出しにしまうことができればデスク周りもスッキリします。デスクの中で分類するときに有用となるのが「仕切り板」ですが、デスクに常備されている仕切り板でうまく中を仕切れない場合は、100円ショップで売っているようなプラケースや、お菓子の箱なども利用して引き出しの中を分類しましょう。
オフィス内の掃除は、企業によっては掃除業者に頼んで、夏休みなどの特定の時期にお願いするというところもあるかもしれません。ただ彼らは目に見える部分の必要最低限の掃除をしてくれるだけなので、細かい部分などはそこに居住する従業員たちの手で(掃除を)行うようにしたいものです。しかしながら毎日の業務に追われて、オフィス全体を掃除する、と言う機会には恵まれない場合も多いのではないでしょうか。自分のデスク周りだけはできるけど、全体は……と考えがちです。
もし本気で「オフィスのキレイ」を保ちたい、と思うならば、オフィス全体で「掃除の時間」というものを作る工夫も必要になってきます。例えば、週末というタイミングで朝に15分くらい時間をとり、従業員が一斉に掃除をする「クリーンタイム」を設けるというのも一つのアイデアです。週末に掃除を行えば、土日の休みを挟んで新しい一週間の始まりというタイミングに、気分的にリフレッシュした状態でまた仕事を始められるのです。また、オフィス内の部署全体で一斉に分け隔てなく掃除を行うことで、普段業務上では関わることの少ない他部署の人と掃除を通じてコミュニケーションをとれるかもしれません。ガンコな汚れを他部署の従業員と一緒に協力して落とすことで一体感が生まれ、仕事上においても部署間でより高度な連携をとれるきっかけとなる可能性も出てくることでしょう。
以上みてきたように、オフィスをキレイに、オシャレに保つためには、そこで勤務する従業員の普段からの心がけが必要となってきます。整理整頓や掃除も仕事の1つだという意識付けをしっかりとし、外部の人間に対して好印象を持たれるようなオフィスを目指しましょう。