世界有数の地震大国である日本において、オフィスの耐震性は、働くスタッフにとっても気になる所。震災以降、ここ数年で耐震工事に取り掛かる会社が多く出てきています。この記事では、そんな耐震工事で失敗しないためのポイントを3つにまとめてみました。
まず、最初に確認しておかなくてはならない点は「今のオフィスに耐震工事は必要なのか」ということです。最近では、住宅に限らず不安を煽って必要の無い耐震工事をする会社も増えてきています。専門用語などを使ってまくし立てられると、ついつい「そうなのか」と思ってしまいがちですが、そういった会社は逆に怪しいと思った方がよいでしょう。他社がやっているから、という安易な理由ではなく、耐震診断をした上で必要であれば工事を検討しましょう。
建築業界では、時代の移り変わりに合わせて法律も変化させています。具体的にいうと、1981年(S56年)に建築基準法の耐震基準が改定されました。そのため、それ以前に建てられた建造物は、現在の基準でいえば十分な耐震性が無い場合があります。また、2000年(H12年)にも木造住宅の柱の設計に関して新しい基準が加えられています。この2つの年を一つの基準とし、オフィスの耐震工事が必要であるかを判断してみましょう。
耐震診断を受けるには、各市町村や各種団体の相談窓口に一度話をしにいきましょう。オフィスの耐震工事は大きな問題であるため、無料で診断を行なってくれる場合もあります。また、自治体によってはその工事費用を一部補助したり、無利子で工事費用を貸してくれるところもあるため、ぜひ活用してみて下さい。また、ネット上にもアンケート形式で簡易的な耐震検査が出来るサイトがあるため、その結果を元に相談した方が、よりスムーズな話し合いができることでしょう。
ここ数年で、一気に需要が増えた耐震工事。抽象的な情報や不安に惑わされず、まずはしっかりとした専門家の診断を仰ぎましょう。その結果、耐震工事は必要ないのであればしなくてよいですし、必要であればすればよいのです。