サカモト・ダイテム株式会社様は、モールドベース*1の製造を主業とし、特殊鋼材・加工サービス・金型部品などを販売する商社です。「いつも、一歩先の世界へ・・・」を理念に掲げ、モールドベースの高精度・短納期化に取り組まれていらっしゃいます。
*1モールドベースとは、プラスチック射出成形金型において、製品部を構成するキャビティとコアを正しい位置に保持する部品の総称です。
10月に本社自社ビルの建替えに伴う、ご移転工事が完了しました。
自社ビルの建替えを考えたきっかけは、東日本大震災をはじめとした近年の震災でした。東日本大震災の時には建物が壊れてしまうのではないかというくらい揺れ、全員が外へ避難するような状況だったそうです。会社を永く続けていこうと思っている中で、次また大きな震災があった際への不安があり、社員のことを考えて建替えのご検討を開始されました。建替える前のビルは築55年。新しくきれいな環境になることで、社員のモチベーションアップに繋げたいという思いもありました。
今回のプロジェクトはサカモト・ダイテムの社員様お二方でご担当されましたがご移転は初めてで、レイアウトを検討されたこともないとのことでした。最初は「こんなオフィスにしたい!」というイメージもなかなか描けなかったそうです。オフィス内の什器を選ぶことを任され、まずは什器探しからスタートされました。インターネットで調べ、複数の企業へお問い合わせをされたそうです。弊社もその中の一社でした。
ご相談いただいた当初、ビルの設計図は既に作成されており、それぞれの部屋の家具の選定についてご相談をいただきました。しかし、サカモト・ダイテム様の働き方について細かいところまでご意向と理想をお伺いした結果、各部屋の配置や広さを変更することで、更に適切な空間づくりができると私たちは考えました。幸いまだ設計段階だったためフロア全体の設計を見直していただくことができ、限られたスペースを最大限活用できるレイアウトをご提案することができました。
一例として、今後の増員やレイアウト変更にも対応できるように元々離れていた各部署の執務室を一箇所にまとめました。隣接させることで、フロア内の移動が減ることによる業務効率化や、部署間のコミュニケーションが取りやすくなることも狙いの一つです。また、必要以上に広さをとっていた共有スペースの見直しも行いました。それにより、当初より会議室を1室増やすことができました。
また、新しいレイアウトは、受付から執務室まで続く廊下が来訪者も通行可能なエリアとなっており、防犯性を高めることが求められました。人の動きが確認できるように腰上ガラスを取り入れるというお話もありましたが、廊下からの視線が気になることが懸念でした。そこでスリットガラスを等間隔に配置し、防犯の目的は果たしつつ、スタイリッシュな空間づくりを行いました。今後、社内の荷物が増えた際には、執務室側へキャビネットを置くこともできるよう、スリットの間隔も考慮して設計しています。
今回数社の比較検討でしたが、元々のレイアウトから大きく変更した空間づくりのご提案は弊社だけだったそうです。お客様の働き方に合ったレイアウトと、そのレイアウトにすることで得られるプラスな影響をイメージしやすかったことが、弊社を選んで頂いた決め手となりました。
実際にオフィスを活用してみて気づきはありましたか?
会議室1室を、リフレッシュスペースと兼用に設計していただいたのですが、とても使い勝手が良く、気に入っています。会議室としてはもちろん、皆でお昼ご飯を食べる際のコミュニケーションの場になっています。室内は木目調や暖かみのある色味の什器で揃え、執務室と雰囲気を変えることで、気分転換やリフレッシュができます。他の営業所から来た社員からの評判も良く、そのようなオフィスで働いているということも仕事のモチベーションに繋がっています。
ご移転を考えておられる企業様へ一言
什器を選ぶ際は、可能であればショールームへ行くことをおすすめします。実際に見て、触って、体験して、そこで気に入ったものを見つけられるとみんなも大事に使ってくれますし、長持ちすると思います。自分で選んだ什器がオフィスに並んだときは感動しました。特に私たちは椅子を気に入っていて、本当に座り心地も良く、自分でいろいろと調整できるところが良いです。長時間座っていることも多く、以前は「腰が痛い」という声がよく聞こえてきたのですが、それも聞かなくなりました。