「できる人は朝早く出社する」とはよく聞く話です。著名な経営者への取材などでも、朝早く出社しているケースが多く見受けられます。早朝の出社には、一体どんなメリットがあるのでしょう。この記事では、その主なポイントをまとめてみました。
始業時間を過ぎてからは、自分の仕事だけをしていればよいわけにはいきません。同僚との打ち合わせ、上司への報告、部下への指示、そして取引先との話し合いなど、多くの外的要因によって仕事のスピードが変化します。しかし、早朝に出社すれば周囲に人は少なく、始業時間でもないため自分の仕事だけに集中することが可能です。そのため、外的要因に左右されることなく仕事に打ち込むには、早朝出社は非常に合理的と言えるでしょう。
また、脳の機能的にも早朝出社は効率が良いとされています。脳は、寝る前に得た情報を睡眠中に整理するように出来ており、新しい刺激を吸収したり、思考したりするには朝がもっとも向いていると言われています。脳科学者の茂木健一郎氏をはじめ、多くの研究者が「朝起きてから3時間が脳のゴールデンタイム」だと言っているほどです。この時間を、定時に出勤してダラダラと打ち合わせに使う人と、早朝に出社し自身の仕事の中でも特にクリエイティブな業務に費やす人とでは、後々大きな差が出てくるのは明白です。
単純に考えて「早朝に出社し、その日の準備を整えて仕事に望む人」と「定時通りに出社し、始業時時間になってからその日の準備をし始める人」とでは、どちらに仕事が集まると思いますか?間違いなく前者でしょう。多くの人が定時に出勤するからこそ、そうした取り掛かりのスピードが結果の差を生むのです。また、早朝に出社するということは、遅刻の可能性が減るということでもあります。こうして日々の積み重ねが、周囲の信頼を得るきっかけとなり、円滑な人間関係を生み、仕事の成果に繋がるのです。
もちろん、しっかりとした睡眠をとらずに無理に早朝出社した挙句、仕事中に居眠りするなどは論外です。しかし、残業をしても中々効率が上がらない人は、思い切って定時で切り上げ、翌日に早朝出社してみてはどうでしょうか。