近年、企業だけでなく政府も本格的に推進している社内における女性幹部の育成と経営参画。女性幹部には周囲からどんな条件が求められているのでしょうか。女性ならではの強みを活かしつつも活躍する方法についてみていきましょう。
「男性は論理、女性は感情」とはよく言われる話ですが、女性幹部になるのであれば、感情のコントロールは必須条件です。ただ、それは「感情を殺して男性的に振舞う」わけではありません。女性のきめ細やかな気配り、周囲への配慮は、男性には真似をしようとしても中々難しい素晴らしい強みです。そういった部分は上手く残しながら、感情的になって逆行したり泣いてしまったりすることがないよう、気をつけていくことが大切になってきます。
日本政府は2020年までに女性が管理職に締める割合を「30%」にすることを目標にしていますが、現時点では「11%」とはまだまだ程遠い状況です。人は理想となるモデルケースを見つけることで具体的な行動を取りやすくなりますが、今の日本社会で働く女性にとって、それはかなり困難な状況といえるでしょう。自分自身の理想が上手く描けないのであれば、社外にモデルケースを見つけにいきましょう。他社の事例を取り入れ、「自分がこの会社の女性の働き方を変える」という気概が女性幹部には求められているのです。
女性幹部の育成には、本人以外の周囲のサポートも重要です。いくら本人が努力をしても、周囲が女性幹部を育成しようという考えを持ち、キャリアアップの環境を整えていない限り報われる可能性は低いといえるでしょう。「女性だから幹部には向いていない」というわけでなはなく「女性が幹部教育・トレーニングをうける機会が単純に少なかった」だけなのです。出産・育休のサポートも含めた仕組みづくりが、女性幹部を育成するために必要です。
「女性幹部」と聞くと何やら女性ならではの能力ばかりが強調されがちですが、基本的には男性幹部とやることは変わりません。もちろん、女性ならではの心配りなどは活かしながら、それを周囲がサポートする体制作りが急務といえるでしょう。