オフィス移転やデザインに関して、顧客の様々な要望に応え、総合的にプロデュースすることを「プロジェクトマネジメント」と言います。この言葉は、オフィス移転やデザインに関する全ての手続きを行なってくれると勘違いされがちですが、実は2通りのプロジェクトマネジメントがあります。
まず、プロジェクトマネジメントのみを行うパターンです。顧客と打ち合わせをし、オフィスのデザインなどはプロデュースしてくれます。しかし、その他の家具の発注、電気会社への連絡、防災設備の手続き、引越し運送会社の選定など、種々の手続きはすべて依頼する会社が行います。また、工事に関しても自ら内装会社に連絡を取り、打ち合わせをする必要があるでしょう。ただその分、マネジメント会社へ支払う金額を少なくてすむというメリットもあります。
一般的に「プロジェクトマネジメント」とはこの言葉の意味で使われることが多いでしょう。オフィスデザインのプロデュースから家具の発注、内装会社への連絡、間仕切りの施工など、ほぼ全ての手続を行なってくれます。依頼する会社側が行うのは、税務署や法務省、社会保険事務所などの各官庁への届け出や、取引先への連絡ぐらいとなるでしょう。この方法であれば、オフィス移転にかかる時間や労力は大幅に削減できるはずです。ただ、その分マネジメント会社へ支払う金額は大きくなります。
時と場合によりますが、「プロジェクトマネジメント以外も全て行なってくれるパターン」の方が結果的に割安になることが多いようです。というのも、各種工事会社への連絡や見積もり、さらには備品の選定から発注というのは、規模が大きければ大きいほど多大な労力を必要とします。そのため、その部分を自力で行うことによる労力と、プロデュースのプロに任せる金額とを天秤にかけた場合、プロに任せた方がよいケースがほとんどのようです。特に人数の規模が数百人を超えるオフィスであれば、間違いなくプロに任せた方がよいと言えるでしょう。
このように、プロジェクトマネジメントには2つの方法があります。「いざ頼んでみると、ほとんど自分でやらなければいけない羽目になった」といったことにならないように、事前にしっかりと調べた上で、条件を確認し、依頼するようにしましょう。