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総務から全社員へ!社内の無駄削減に取り組もう

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総務から全社員へ!社内の無駄削減に取り組もう

会社の目的はさまざまですが、どんな業態であれ「営利を生み出す」ことは必須です。営利を生み出すためには、社内に存在する無駄なコストをできるだけ減らす努力が欠かせません。無駄のチェックやコスト削減は何も総務の専権事項ではありませんよね。全社員が意識することで会社に利益をもたらす無駄削減の具体策をチェックしてみましょう。

「無駄・無理・ムラ」の発見に努めよう

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

余計な時間や生産を象徴する「無駄」、能力を超えた計画のために結局トータルの利益が減ってしまう「無理」、適材適所の対義語ともいうべき「ムラ」。会社の無駄な費用は、この3つによって発生します。会社のなかにはびこる「無駄・無理・ムラ」を発見するには、総務や経理の力だけでは到底足りません。全社員がコスト意識をつねに持ちながら仕事をすることが欠かせません。
では、全社員がコスト意識を持つためには何が必要でしょうか。まず押さえるべき方法は「コストの見える化」です。具体的には、開発・製造・販促といった部門ごとに、年度ごとに想定される予算と、定期的な経費の概算をグラフなどにして全社で共有するといった方法です。紙ベースかweb上かの判断は企業の規模などによって変化しますが、一見して部門別のコストの現況が把握できるよう見やすくわかりやすいものにするのが総務の腕の見せどころです。
たとえば、電気代のように、「見える化」することで即時に無駄を削減できる項目については、「見える化」のための個別システムを導入することも良い選択です。特に、規模の大きい会社や、電力消費量の極端に多い会社であれば、システム導入の初期費用を上回る大幅なコスト削減を実現できる場合があります。
また、無駄の削減のためには、社員同士で遠慮せずに無駄を指摘しあえる職場環境にすることも大切です。「こういうお金の使い方がこの会社の慣習だから」といった曖昧な基準がまかりとおり、そのことについて部下が上司に、後輩が先輩に疑問を差し挟めないような窮屈な空気が蔓延しているなら、「無駄・無理・ムラ」に気づくことすらできないでしょう。会社にとって無駄を減らすことは利益につながるのですから、無駄の指摘をする場合は、上司・部下、先輩・後輩といった関係性に臆する必要はないはずです。

すべての無駄は「会社のカネ」意識から生まれる

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

あなたが出張から戻ったあと、総務や経理の担当者に申請する出張費。内規を満たす等、妥当性が認められるかぎり、申請した額面がそのまま会社から支払われます。「私生活では乗ったことの無い新幹線のグリーン席で、京都まで出張!」と、ちょっとした旅行気分になって喜んでしまう人もいるかもしれませんね。
でも、会社が交通費を支払う目的は、「あなたを目的地に運ぶため」だけではありません。「あなたが、出張先でしっかり仕事をする(ことで会社に利益をもたらしてくれる)」という暗黙の合意があるからこそ。つまり、出張費は、「出張に行ったのだから、もらえて当然」ではないわけです。それなのに、出張費の精算を受けるあなたの心のなかに、「仕事に行ったのだから会社からお金をもらえて当然だ!」という意識=「会社のカネ」意識があったとしたら、ちょっと怖いですよね。
大きな会社なら、出張費に関する内規は整っていることでしょう。しかし、個人商店や中小企業では、まだまだ「自己申告で精算」という会社もたくさんあります。これは「社員は正直に申告する。無駄な出張費は使わないはず・・・」という性善説に基づいています。
しかし、残念ながら、ズルをする社員はゼロにはなりません。本当はもっと交通費を抑えられるはずが、「目的地までのルートチェックが面倒で、もっとも割高な路線を使ってしまった」ということもありえます。そういったごまかし、ズルをしてしまう背景に「会社のカネ」意識があります。もし、あなたの会社が、「事情により交通費が出せない」、あるいは「内規に基づき一定金額しか支給しない」という会社だったら、きっとあなたは、どうにかして交通費を最小に抑えようと全力で路線チェックをするはず。
出張費だけの問題ではありません。会社のあらゆる経費に生じる無駄の根っこには、この「会社のカネ」意識があります。コピーをする際、よく確認すれば白黒で済むとわかるのに「見栄えが良いから」という理由だけでフルカラーでコピーする。残業でオフィスに残っているのは自分だけなのに、フロアすべての電灯をオンにする。一つひとつは小さなことかもしれませんが、その積み重ねが莫大な無駄につながります。「会社のカネ」意識は、無駄の削減にとっては天敵なのです。

見えない無駄の象徴!その長い会議、必要ですか?

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

無駄はお金だけではありません。労働の成果が利益を生むのですから、「時間」の浪費は目に見えないだけに深刻なダメージを会社にもたらします。
「長時間の会議は無駄」という議論がされるようになってずいぶん経ちますが、今でも会議にあけくれる会社は無くなりません。その理由はいくつかあります。
まず、「会議の時間がコミュニケーションの時間として有意義に活用されている」という場合です。会社という組織は、考え方・経歴・家庭環境など、あらゆる面で違う個性を持った生身の人間が集まる場所です。そんな複雑な環境で、社員同士のコミュニケーションが100%円滑だなんてこと、あるはずがありませんよね。
なんらかの手段で、社員同士の会話や息抜きといった「こみいった人間関係を融和させるためのコミュニケーション」が必要となります。会社によっては、会議の時間がそのコミュニケーションの場と化している例があるのです。会議の時間が、社員同士のコミュニケーションのために充当されている場合、議題を解決するという本来の目的からすると不必要なほど長い時間を浪費してしまうことが往々にしてあります。
次に、「強い利害関係を持つ人が議論を先導・誘導してしまう」ことも会議が長くなる大きな原因です。特に、いわゆるワンマンと呼ばれるような偉い立場の人が「会議やるぞ!」と音頭をとって開くような会議は大抵長引きます。
会議が長引く二つの原因を挙げましたが、いずれの場合でも改善のためのコツがあります。
まず、会議を始める前に目的を全員で確認すること。会議が「コミュニケーションの時間」になってしまうのは、「議題を解決する」という本来の目的が曖昧になっているから。「それでは始めます」の一言を発するまえに、司会進行役が会議の目的をはっきり説明し、出席者全員でゴール地点を確認しましょう。可能なら制限時間を設定できればなお良しです。
また司会進行役には、「着地点・妥協点を提示できる力を持つ人」にお願いするのが良いでしょう。利害の対立する会議や、多種多様な意見の飛び交う会議では、そもそも全員を納得させる結論を見出すのは困難です。そこで、全体のバランスをふまえて、リスクのもっとも少ない着地点・妥協点を提示できる司会進行役を配することで、会議の長時間化を防止します。
「着地点・妥協点を提示できる力を持つ人」が誰なのかは、会社の事情によって当然変化するでしょう。「バランス感覚に優れている」「無駄話をしない」という条件を満たすなら、ワンマン上司のほうが進行役には適しているかもしれません。
反対に、上司が強権的・独善的な人なら絶対に進行役にしてはいけません。その場合、出席者のなかでバランス感覚に優れた、視野の広い持ち主を選定する必要がありますが、もし適任者がいないなら、持ち回りで進行役を割り振るのも良いでしょう。進行役の経験自体が、社員の能力開発の機会になりうるからです。
会社のあらゆるところにはびこる無駄。無駄がひと目でわかるならまだ対処できますが、誰かがこっそり行う「ズル」や、全員が無意識に無駄な時間を共有してしまう「会議」など、一筋縄ではいかない無駄もあります。ご紹介したような対策をもとに、総務だけでなく、全社員で無駄の削減にトライしてみてください。

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