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知っておきたい!パワハラ問題を起こさない上司の部下指導

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知っておきたい!パワハラ問題を起こさない上司の部下指導

知っておきたい!パワハラ問題を起こさない上司の部下指導

昨今、訴訟問題にもなりかねないたくさんのオフィスにおけるハラスメントの問題の中で、セクハラよりも判断基準が難しいとされているパワハラ問題。昔からの指導法として自分も受けてきたことを当然のように行っただけでもパワハラと捉えられてしまうことも少なくありません。今一度パワハラについてしっかりと認識し、パワハラ問題を起こさない上司の上手な部下指導について知っておきましょう。

話題のパワハラ、気付かずやっていませんか?

【引用元:写真AC】
【引用元:写真AC】

「パワハラ」という言葉の意味は主に上司が職場で自分の優位な立場から部下などに対して精神的、時に肉体的に苦痛を与える「パワーハラスメント」のことです。かつてはパワハラを教育や指導だと言って日常的に行っている上司も少なくありませんでした。指導しなければいけない立場で、指導が必要な部下に対してかける言葉であったとしても、言葉選びや方法を誤ってしまえばパワハラとして扱われてしまいます。
パワハラには暴行などの身体的な攻撃、暴言や脅迫などの精神的な攻撃、隔離や無視で人間関係から切り離すこと、過大な要求、過小な要求、プライベートに過度に立ち入ることなど厚生労働省が発表した6つの類型があります。業種や職場によってそれが適正な指導と言えないかどうかの判断は難しいところがあり、セクハラのように明確な判断が難しいと言われています。
しかし、今一度どういう行為がパワハラに当たるのか、職場内で勉強会を開くなどして徹底した認識の共有を行うことで、従業員の精神的な問題の発生や職場の混乱を防ぐことは可能です。深刻化しているパワハラの問題にも対策を講じる必要があることは明確です。指導とパワハラの違いを明確にする作業は困難を伴いますが、企業が健全に発展していくには組織のトップが自ら動く姿勢が必要です。

パワハラになってしまう例

【引用元:写真AC】
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例えば、ある部下に対して期待通りの働きをしないことから「使えないな〜」や「給料泥棒」など暴言めいたことを言えば人格否定された部下に精神的苦痛を与え、パワハラとなります。また、ミスに対して人前で怒鳴り散らしたり、有給休暇を認めないなどもパワハラになります。明らかに無理難題を押し付けるような過剰な要求、実現不可能なことを任せたりするのもパワハラです。
他にもコミュニケーションをわざと遮断するような無視や業務連絡をしない、飲み会に誘わないなどの嫌がらせもパワハラの範疇にあります。また、「結婚しないのか?」などと望んでもいないのに相手を紹介したり休日に誘ったのを断られたのを怒ったりするようなプライベートにまで立ち入ることもパワハラの一種です。
また、本人のキャリアを無視し、不当に能力以下の仕事をやらせることも嫌がらせと言えます。もちろん直接的に暴力を振るうことはパワハラですが、以上のように間接的に相手を苦しめることも暴力の一種なのです。
以上のようなパワハラと言える行為を受けた側にとっても、明確なパワハラの定義がないためにどこに訴えればいいのか、だれに相談すればいいのかわからなく、苦しむケースも少なくありません。はっきりと確立された定義がないためにパワハラ問題は十分な対策が取られない状況がありますので、まずは企業に相談窓口をつくることが大切です。

適切な指導方法とは?

【引用元:写真AC】
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部下の「指導」を「叱る」ことと混同していませんか?部下が適切に業務を遂行しなかったり、ミスを繰り返した場合になぜ「叱る」のかを考えてみましょう。その部下の能力ならばそのことが回避できたはずなのに、それを怠ったためのミスならば、上司として正すために叱ることが必要です。叱ることが許される部下には業務を適切にこなせる、という前提があることを忘れてはいけません。
そして、叱る時には本人の人格を否定するようなことはしてはいけません。当然、暴力もいけません。未だに暴力を指導のひとつとしている現場もないとは言えませんが、暴力は人権侵害だということは明確です。
適切な指導をするにはまず適切ではない指導を再認識しましょう。それは、感情的になること、抽象的な指導をすること、相手へ伝わっているかに無頓着で、状況を確認しないで指導することです。このような指導に部下は反発し、時には自信を失ってしまいます。つまり適切な指導とは、感情的になることはなく、具体的な行動や内容についての指導をし、相手にきちんと伝わっているかを確認する必要があります。その確認は復唱や実践、テストでもかまいません。そして、状況やケースを鑑みた上での指導をすることです。

適切な指導のための意識改善

【引用元:写真AC】
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自分は良かれと思って部下を叱っているのにうまく伝わらない……どうしても感情的になってしまう……という悩みもあるかもしれません。そんな時の思考法や感情のコントロール方があります。
部下がなぜ自分が叱られているのか伝わらない場合、具体的な行動や内容に焦点をあてつつ、部下の問題意識の低さや仕事への理解の浅さ、気の緩みをはっきりと指摘しなければいけません。それにはマニュアルの徹底も必要になります。
また、怒りの感情にとらわれることなく、指導者として冷静に指導することも大切です。冷静になるためにはアンガー・マネージメントという方法も効果的です。
指導というのは相手の理解力によって大きく結果がわかれてしまうというところもあります。相手のレベルに合わせて簡素な指導や噛み砕いた説明も時には必要になります。また、能力は高いが業務に支障をきたすような行為をするものには、会社としては能力の高さよりルールを守ることを重視することを伝え、罰則規定などの今後の処置も述べましょう。
いずれにしても、指導をする場合は「業務の適正な範囲内」であることが重要です。個人の人格やキャリアを否定するような発言や行動は絶対にしてはいけません。
パワハラ問題を起こさない上司になるには、パワハラがどういうものなのかを再認識し、そのうえで部下の指導をきちんとした形でできる人になることです。それは決して叱らない、ということではなく叱るべきところを相手にわかるように正すことです。

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