会社によってオフィスのデザインは多種多様です。しかしそこには共通点があります。従業員に対しては働きやすい環境を、来客者に対しては好印象を持ってもらえるようなオフィスデザインを目指している、という事です。今回は、どういったオフィスデザインが人気になっているのか、そのスタイルをランキング形式で紹介していきます。
まず第4位で紹介するのは、カジュアルなオフィスデザインです。このデザインは、日常的に生活しているような感じを出す、というコンセプトのもと、気軽に仕事ができるように配慮された作りとなっています。一日中パソコンと向かい合っているような環境下では、気分転換となる周りの雰囲気が欠かせません。
具体的に見ていきましょう。まずは、オフィス内の配色に関してです。赤や青など、明るい色をそのまま原色として天井や壁などに使用すると、オフィスの雰囲気も明るくなります。
仕事上の重要な打ち合わせをする会議室にも工夫の余地があります。閉鎖的な空間だと自然とストレスを感じてしまい、会議の時間もムダにしかねません。まるで休憩時にカフェにいるような、はたまた自宅にいるような感じでリラックスできるようなオフィスデザインになっていると、会議中にも活発な意見が飛び交い、良いアイデアも生まれてくることでしょう。
休憩室にもカジュアルなデザインを取り入れると、従業員の効果的なリフレッシュにつながります。近年、IT企業が中心となって、遊び心を持った休憩室を積極的に導入しています。仕事という戦いの場におけるひと時の休息の場として、カジュアルな雰囲気は非常に貴重なものとなっています。
続いて第3位は、クールをコンセプトとしたオフィスデザインです。オフィス内が規則正しく、整然としたデザインとなっています。従業員にとっては落ち着いた雰囲気を感じることができ、そして仕事に対する適度な緊張感を持つ事ができます。その一方で、来客者の立場に立ってみると、その会社に対して信頼感や高級感を感じさせるような効果があります。
ただしここで一つ気を付けたい事があります。従業員の観点で見れば、ただ整然としたデザインだけでは緊張感も高まってストレスにもつながりかねません。そこで、広々とした天井スペースの確保や、オフィス内にガラスを積極的に使用して透明感を出し、さらには壁などの素材にちょっとした遊び心を加えるなどの工夫を凝らす事によって、緊張感と同時に開放感も味わえてバランスの良い仕事環境となります。
来客者にとって整然とした雰囲気は好印象をもたらしますが、その会社に就職しようとやってきた求職者にも「この会社で働いてみたい」と感じさせる可能性が高くなり、結果的に優秀な人材も集まりやすくなっています。
こうした効果を考えた時に、来客者が多く訪れる事が予想される製造業者やIT関係企業のオフィスにおいて、より積極的に採用されているデザインとなっています。
第2位は、シンプルなオフィスデザインです。「シンプルイズベスト」という言葉があるように、原点に立ち返って必要最低限かつ最良のオフィスデザインだけを追求するスタイルです。とにかくオフィス内に余計な色を使わず、例えば白と黒のみなどの、ごくごくシンプルな配色だけで統一し、オフィスを彩る手法がまず考えられます。人によって好き嫌いが別れがちな青や赤といった明るい原色を利用する時とは違い、基本的に誰にでも受け入れられるようなデザインと言えます。
また配色のみならず、その他にもシンプルにした方が効果的なものもあります。例えばオフィス用の家具に関して、大きかったり色々と附属物がついているものよりも、書類などを収納する事に特化した家具であれば場所もとりませんし、特にオフィス内が狭い会社においては見た目にもすっきりとしたレイアウトとなります。デスクやチェアーも、やはり黒や茶色といったシンプルな色にし、そしてサイズも統一させれば落ち着いた空間を作り出す事ができるでしょう。
従業員にとっては、周りの環境がシンプルなおかげで余計な部分に気を紛らわせる事なく仕事に集中でき、個々の生産性を高める事ができます。こうしたデザインは、常に新しいアイデアを生み出す事が要求される最先端の企業向けに採用される場合が多くなっています。
人気のオフィスデザイン、第1位となるのはナチュラルスタイルです。人間と自然は切っても切れない関係ですが、一見無機質と思えるオフィス内に色々と工夫を施し、できるだけ自然色を出す事によって、そこで働く従業員に本能的な癒しや安らぎを与える空間となります。実際に、多くの会社がこのスタイルを取り入れています。
ナチュラルなオフィスデザインの基本となるのは、木の色です。オフィス全体にこの色を基調として組み込むだけで、ナチュラルな雰囲気を醸し出すことができます。特に、来客者を出迎えるエントランスに採用すれば好印象を与える事となり、交渉事もスムーズに進むかもしれません。
ナチュラルなデザインに関して、木目調と同様に重要となる要素は緑です。オフィス内に邪魔にならないように観葉植物を置けばそれだけで癒しの存在となりますし、壁などの配色も緑を基調としたものにすれば柔らかみが出て自然色豊かな落ち着いた雰囲気となり、仕事にも集中できる環境を整える事ができるでしょう。
特に女性の多いオフィスであれば、こうしたナチュラルスタイルを取り込むことによって居心地の良い場所として癒し効果が期待でき、さらに明るく楽しい職場となる可能性も高いです。
ランキング形式で人気のオフィスデザインを紹介してきましたが、そのいずれも他には無いユニークさがあります。会社内の事情に合わせてうまくデザインを取り込む事ができれば、従業員や来客者にとって仕事上のプラスの効果を見込む事ができるでしょう。
