オフィス内で快適に仕事を行う上で、ブラインドが果たす役割は決して小さくありません。外からのまぶしい光をある程度遮ることができたり、パーテーションの役割を果たし、周りの目線を気にすることなく仕事に集中できる、といったメリットがあります。そして近年ではオフィス内を彩るオシャレなブラインドも多く発売されています。今回はブラインドの賢い選び方を探っていきましょう。
一言でブラインドと言っても、大きく分けると3種類のものが存在します。それぞれにおいて特徴とともに検証していきましょう。
最初に紹介するのはアルミ製のブラインドです。これは現在、オフィスにおいて最も多く利用されている一般的な素材のブラインドとなっています。角度を調整すれば外からの風を取り込みやすく、また太陽の光の量も調整しやすくなり、まぶしすぎたり暗くなりすぎたりすることがありません。他の素材のブラインドよりも価格が安めとなっており、デザインも豊富でオシャレなオフィスを作り出すには最適のブラインドと言えます。
2つめは木製のブラインドです。スラットの部分が木でできており、その種類も杉やヒノキ、桐まで様々です。無機質な印象を与えがちなアルミ製のブラインドと違ってオフィス内に温かみをもたらし、抜群のインテリア性を持っています。木製ゆえにどうしても割高になってしまい、耐久性や断熱性が低いというデメリットもありますが、オシャレなオフィスを演出するには欠かせないアイテムとなります。
最後は布製のブラインドです。羽根を開閉させることで明るさを調整できる、というブラインドの特徴を有しながらもカーテンのような見た目であるため、無機質なオフィス内に温かみをもたらしてくれます。大きく広い窓であればあるほどオフィス内をより綺麗に魅せることもできます。
オフィスのインテリアの一部として新たにブラインドを購入する場合、あらかじめよく調べておかないと、せっかく届いたのに全く室内に合わない(コンセプトに合わない)、ということになる可能性が出てきます。ムダなコストをかけないためにも、あらかじめどのような用途で使用するのかをよく検討してから購入するようにしましょう。
まずは、部屋の雰囲気に合わせたブラインドを選ぶことを念頭におきましょう。すっきりした雰囲気を求めているのならば一般的なアルミ製のブラインドを取り入れるのがベターです。シンプルな白や青といった色であれば、仕事に集中できます。応接室や社長室など、重厚感を求めたいのであれば木製のブラインドが適切です。色も黒系統のものを選べばさらに落ち着きをもたらすことができます。休憩室など、リラックスできる空間を作りたいのであれば布製のブラインドが良いでしょう。全体が明るめになり、温かみもあるのでゆっくりとしたひと時を過ごすことができます。
2つめに、その部屋がどういった目的で使われるところなのかを明確にしておく必要があります。内勤の従業員が一日中パソコンを使用するような部屋であれば、外からの光が多いとパソコンも見えにくくなります。開閉がしっかりと調整できるブラインドを利用することで、遮光性も高まり、集中して作業ができます。
最後に、掃除をどれくらいの頻度でするか、ということです。人が多く集まる場所では必然的にブラインドも汚れやすくなります。布製のブラインドであれば丸洗いも可能です。一方、頻繁に洗う必要のある部屋では水洗いも可能なアルミ製のブラインドが適切でしょう。
オフィスの雰囲気、コンセプトに合わせたブラインドを購入したとしても、いざ取り付けの時に戸惑ってしまわないよう、あらかじめ準備をしておく必要があります。そのポイントを何点か見ていきましょう。
まずは、自分のオフィスの窓枠を確認することです。ブラインドを取り付ける金具は大まかに3種類のタイプがありますが、窓枠と合わないとせっかくの購入がムダになってしまう恐れもあります。あらかじめよく調べておきましょう。
最も一般的なのはネジで固定するタイプですが、窓枠に穴を開けることになるので建物のオーナーに許可を得るのが先決になります。
他には突っ張り式という取り付け方もあります。これはテープで固定するタイプなので、穴を開けたりする必要がありません。ただし、ざらついた壁質など、特定の素材には取り付けられないという点はよく考慮に入れておきましょう。
また、カーテンレールを利用できるタイプのブラインドもあります。これらのタイプと、オフィス内の事情をよく鑑みるようにしましょう。
次に、取り付け方も考慮に入れます。窓枠の内側につける「天井付け」、正面につける「正面付け」の2通りがあります。
天井付けは窓枠内にしっかりとおさまるのですっきりした見た目になるものの、窓枠とブラインドの間にわずかな隙間ができるため、光漏れの原因になる場合があるので注意しましょう。
一方、正面付けは窓枠全体をブラインドが覆う形のため光漏れがなく、またオフィス内が見えないのでプライバシーが守られるというメリットがありますが、逆に仕事をしていて圧迫感を感じる可能性もあります。オフィス内の事情を考慮したうえで、最適な取り付け方を模索しましょう。
ブラインドを新規購入すると、最初はオフィス内に良い意味でのアクセントをもたらしてくれますが、その他のさまざまな機器と同様に劣化してくるので、適切なタイミングでのメンテナンスが必要となってきます。
最も必要なメンテナンスは「掃除」です。ホコリがたまってくると見た目にも汚くなってしまうので、マメに掃除をするようにしましょう。布巾で水洗いをするのが一般的ですが、ブラインド掃除専用の「ブラインドクリーナー」というものも市販されており、これは隙間のホコリをうまくとってくれる優れモノです。これらのものをうまく利用しても掃除をしきれない場合(大きなブラインドであったり、ガンコな汚れがあった場合)は、業者に頼んで掃除をしてもらうのも1つの方法となります。
次に、壊れた場合の対処法です。一番多い壊れ方としては、光の量を調節する羽根が一部折れたり、上げ下げするときの紐が切れてしまう、といったケースです。こうした部分的な壊れ方の場合、基本的にはブラインドを販売しているメーカーに相談すれば対処してくれることも多いです。一方で複数枚羽根が壊れたり、ブラインドが日に焼けてしまったりといったケースは修理に手間取る場合も多いので、新規購入をするほうが良いでしょう。
以上見てきたように、オフィス内をオシャレにするうえでブラインドは大きな役割を果たす場合があります。こだわりの素材を使っているものが多いので、オフィス内の事情を考慮して商品を選んで取り付ければ従業員も気持ちよく働くことができるでしょう。