オフィス内で連日良いパフォーマンスを発揮し続けて会社に貢献するためにも、特に注意したいのは体調管理です。カゼなどをひいて休んでしまっては、周りの従業員にも迷惑をかけかねません。寒い冬の時期は特に気を付けなければなりませんが、どのようにすれば体調を良好に保つことができるのでしょうか。そこで今回は、オフィスにおける防寒対策を考えていきます。
一般的に寒さから身を守ることの基本と言えば、まずは「洋服を何重にも着込む」ことが思い浮かぶのではないでしょうか。しかしながら、オフィス内で過度の厚着をしてしまうと仕事もやりづらく、そのうち汗ばんできたりして本末転倒になる可能性もあります。寒すぎず暑すぎず、そして仕事もしやすいような服装を心がけましょう。
まず検討すべき服装はインナー選びです。近年はその質も向上しており、薄くても保温性の高いインナーが続々と発売され人気となっています。分厚い洋服を1枚着るよりも、こうしたインナーを何枚か重ね着した方が身が軽く、そして保温性がより高まる=防寒対策にも効果的なのです。
次に、四肢の部分にも気を配りましょう。「末端冷え症」という症状があるように、特に女性にとって手足の冷えは健康の大敵であり、万病の元にもなり得ます。この部分においてしっかり防寒対策をすることが健康を保つことにもつながります。足に関しては保温効果のあるソックスを履くことはもちろん、女性であればスカートの下にレギンスやタイツを着用するのも効果的です。そして手の部分は、冷えすぎるとキーボードを打つ速さが鈍ってしまうので気を付けたいポイントです。そんな時に役立つのがアームウォーマー。指先だけを出すことのできる、大きな手袋のようなものです。素材によって伸縮自在なものもあるので、場合によってはレッグウォーマーとしても使える優れものです。さらに、機械式のミニカイロなども有用です。電池充電式のものなどは気軽に使え、ぎゅっとにぎるだけで指先を温めてくれます。
以上のような防寒対策グッズはデパートや雑貨屋、そしてネット通販でも売っている可能性が高く、しかも比較的リーズナブルな値段である場合も多いので、オフィス内の寒さが不安な人は、本格的な冬の時期を迎える前にしっかり調べて購入を決断するのがよいでしょう。
オフィス内が寒い時の対策として次に考えられるのは、身体の中を温める方法です。それには3種類あります。
まずは、温かい飲み物を摂取するという方法です。寒い時にコーヒーなどのホットドリンクを飲んだら、いくらか寒さが和らいだ、という経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。今回は、その中でも特に身体を温めるのに効果的な「生姜」を使ったドリンクを紹介します。
加熱や乾燥処理をした生姜からは「ショウガオール」という辛味成分が発生します。この成分が特に体内の血流を促進し、結果的に冷え性の改善をしてくれると言われています。市販されている生姜チューブやすりおろした生姜などを温かい飲み物に混ぜて飲むのもポピュラーな方法です。また、「生姜紅茶」という製品も販売されており、身体の中から温めるのに最適です。飲み物に関しては休憩中や仕事中でも気軽に摂取できる場合も多いので、積極的に飲むようにして身体を温めましょう。
次に、食事面です。食材の中には体内の新陳代謝を活発にし、冷え性を改善してくれるものがあります。その主役となるのが野菜です。先ほどあげた生姜はその代表的なものですが、その他にもごぼうや玉ねぎ、にんじんといった根菜があげられます。こうしたものを、サラダやスープといった形で積極的に摂取するのが良いでしょう。ランチの時に、自分で作った野菜中心のお弁当などをオフィス内で食べるのが効果的です。
最後に身体を温める方法として効果的なのは、運動です。冷えやすい足や手を中心に、仕事中でもちょっとしたスキを見つけて軽くストレッチするのが良いでしょう。そして可能ならば休憩中に全身を動かすような運動をすれば、なお効果的です。新陳代謝が活発になって、寒いオフィス内でも身体は暖かい状態を長く保つことができるでしょう。
自分で防寒対策をすることももちろん大事ですが、1日の大半を過ごすオフィス内の環境を見直すことも重要となってきます。具体的にはどういったことができるのでしょうか。
まずは、室内空調機の使用、そして温度の調整です。空調機というと、夏場のクーラーをフル稼働させることをどうしても思い出してしまいますが、冬でも暖房は快適な仕事をする上で重宝します。一般的に、適切な暖房の温度は20度とされています。そして人間が心地よく活動できる室内温度は23度と言われているので、その範囲内で暖房の温度を設定しましょう。
次に、もし寒さに耐えられないようであれば、上司などと相談して席を替えてもらうという方法があります。天井に取り付ける型の空調機などは風向きなどの調整がしづらく、席によっては直接風が当たったり、逆にまるで温かい空気が来ず寒い思いをする場合があります。単純に窓際は寒いという事情もあるでしょう。そこで、暑がりな人と寒がりな人を調査し、空調機の位置を考慮したうえでその人達に合わせるように席の配置を変えるのも、防寒対策としては有効になります。
しかしながらこうした方法は、服装における対策や、食事・運動の対策とは違って1人で決めることはできません。周りの従業員や上司などとよく相談するようにしましょう。
いかがでしたか。オフィス内がもし寒いと感じた時、その防寒対策には色々な方法が考えられます。体調を崩して周りの従業員に迷惑をかけないように、早め早めの対策を施して順調に仕事をこなしていきたいものですね。