オフィスにとって欠かせないのが、オフィス家具です。オフィス家具のほとんどは大型家具になり、オフィス内に搬入するのも一苦労です。最近ではオフィスデザインを重視する企業が多く、さまざまな大きさやデザインのオフィス家具があります。また、高層ビルの賃貸オフィスが増加しているため、オフィス家具の搬入経路や搬入方法を巡ってトラブルが起きています。
では、オフィス家具を搬入するためにはどのようなことをチェックするべきなのでしょうか。
企業がオフィスデザインやオフィスレイアウトを考える上で必要不可欠なものがオフィス家具です。
最近では、オフィスデザインに企業らしさやデザイン性・おしゃれを求める企業も多く、オフィス家具の選定も大切なポイントになります。オフィスは、企業の従業員が1日の大半を過ごす場所であり、業務の効率性やモチベーションにも大きく関わる重要な環境です。そのため、見た目の重要性だけでなく、従業員にとっても使いやすく、過ごしやすい場所でなければなりません。
「オフィス家具」という言葉から連想される家具として代表的なものはデスクやイス、収納棚などですが、そのイメージはシンプルで色味も派手ではないものが多いと思います。しかし、現在では家庭用インテリアをオフィスに導入する企業が増えています。もちろん、家庭用なのでオフィス用のものに比べると、ものによっては使いにくいかもしれませんが、オフィス家具よりも安値で購入できる場合が多く、エントランスや待合室など、業務用以外にお客様などの第三者に向けたオフィスデザインとして活用されています。
オフィス家具の役割として、オフィス内の業務を効率的に行なえることがポイントになりますが、企業の業種や部署によって必要なオフィス家具は異なります。そのため、企業のニーズに合ったものを探すことが大切です。また、オフィス全体の統一感や企業のこだわりのバランスも必要です。さまざまなことを考慮したうえで、オフィス家具を選定し搬入することでオフィスは完成していきます。
しかし、選んだオフィス家具が想像よりも大きかった場合や搬入経路に合わず、余計な時間や経費がかかってしまった経験を持つ人も少なくありません。こだわりのオフィス家具をオフィスで使用するためにはどのようなポイントをチェックしなければならないのでしょうか。
オフィス家具の選定は、上記のようにオフィスでの使用用途に合わせ、企業のこだわりやオフィス全体のデザイン・雰囲気に合わせたものを選ぶことがポイントになります。しかし、賃貸オフィスが多く、高層ビルが増加している現在では、オフィス内の状況やスペースだけでなく、オフィスまでの搬入経路についても考慮したオフィス家具選びが必要になります。
では、オフィス家具の大きさや搬入方法・搬入経路はどのように計算し、決めていけばいいのでしょう。
オフィス家具のような大型家具は、デリケートなものが多く、宅配便などの一般物流は使用せず、家具専用のトラック便で届けられることがほとんどです。オフィスデザインを通したオフィス家具業者は、オフィスの広さや搬入経路などすべてを確認してから搬入しますが、上記のように決まった業者がなく、自身の判断で家具を決める場合は、家具が到着後、オフィス内への搬入作業に手間取ってしまうことがあるかもしれません。
まず、欲しい家具が決まったら、オフィス内の配置スペースと家具の大きさを確認します。それと同時に家具の大きさとオフィスの入り口、エントランスのサイズ、搬入経路と搬入に使用するエレベーターや階段、通路の幅の確認が必要です。
搬入を想定した計算の方法としては、家具の最大梱包サイズを知ることが必要です。基本的に家具の詳細に記載されているので確認しましょう。家具の最大梱包サイズを基準に搬入を考えます。
オフィスの場所にもよりますが、搬入経路としてはビル等建物の入口、エレベーター・階段、通路、オフィス受付・入口、廊下、部屋など、実際に家具を置く場所までの道順を決めます。
入口は、家具の最大梱包サイズの一番短い一辺に対して幅を確保できるようにしましょう。部屋までの通路も入口同様、通路幅と家具の最大梱包サイズの一辺を比較します。また、曲がり角などがあり、家具が長い場合には、家具を回転させながら搬入します。それでも搬入できない場合は、業者によっては、ベランダなどの外から吊り上げ搬入を行なう場合もあります。
基本的には、家具業者に依頼すると搬入の下見も依頼できるため、個人的に計算するよりも業者に下見依頼し、任せることをおすすめします。
オフィス家具の搬入方法は、オフィスビルの構造やオフィスの位置によってさまざまですが、基本的には家具のカタログやサイトに記載されている家具の最大梱包サイズに合わせて行われます。建物の構造によって運び入れる搬入方法と外側からひもで吊し上げて搬入する方法があります。しかし、家具が入らないからといって、必ず吊し上げ搬入ができるわけではありません。建物の高さや周囲の環境に合わせて行なうため、オフィスや搬入経路サイズ内の家具の最大梱包サイズで注文することが一番理想的です。
上記のように、オフィスビルやオフィスの構造、搬入経路を調べることは重要ですが、賃貸オフィスや他の企業が多く入っているオフィスビルの場合やお客様用入口と企業用入口が異なる場合は、搬入のタイミングや時間を考慮する必要があります。大きなオフィスビルは裏口からの搬入が可能な場合が多いですが、1つのエレベーターや階段で搬入する場合は、家具の大きさや量によっては、近隣オフィスへの声掛けも必要です。家具の種類によっては破損を防ぐために「養生」という搬入経路を布や板で保護する必要がある場合もあります。オフィスビルの建物の管理者や近隣オフィスへの気遣いが大切です。
オフィス家具などの大型家具を取り扱う企業の多くがオフィス内までの搬入をひとつの依頼として受けている場合が多いため、不安なことは業者に相談しましょう。
オフィスにとって必要不可欠なオフィス家具は、企業のニーズやオフィスデザインに合わせて選ぶことも大切ですが、オフィスへの搬入方法もしっかり確認することが必要です。近隣のオフィスをはじめ、オフィスビルを管理する人や会社に迷惑がかからないように声掛けや気遣いを大切にしながら、オフィスづくりを楽しみましょう。