理想のオフィスや働く環境の見直しに力を入れている企業にとって、必要不可欠なのがオフィスレイアウトです。多くの場合は、デザイン会社や専門の業者に理想や要望を伝え、依頼することになると思います。オフィスの広さや従業員数、オフィス内に必要なスペースを考慮して行なわれるレイアウトですが、企業がオフィスレイアウトにかける予算とはどのくらいなのでしょう。また実際のレイアウトにかかるコストはどのくらいなのでしょうか。
ここでは、企業のオフィスレイアウトに対して実際にかかるコストとその実例について紹介します。
企業がオフィスのデザインやレイアウトを変更したいときは、デザイン会社などに依頼するのが一般的です。オフィスの現状調査からデザイン・レイアウト、アフターフォローまでひとつの業者に任せた方がトラブルが減少することから、ワンストップサービスを行なっているデザイン会社や業者が注目を集めています。
例えば、ワンストップサービスを行なう株式会社MACオフィスでは、企画・設計・調達・管理・工事までをすべて自社で行っています。その中からひとつのオフィスレイアウトの事例を紹介します。
外国人技術者の派遣事業を行なう広さ80坪の企業のオフィスレイアウト変更例を見てみましょう。ここは外国人技術者に特化した人材派遣を行ない、日本企業の生産性向上や海外進出をバックアップするグローバルな企業です。要望としては、「オフィス機能と来客機能のフロアを分ける」、「清潔感のある来客エリア」、「会議室の充実」の3点がありました。来客が多く、利用頻度の高い場所では清潔感を保てるようなレイアウトの提案だけでなく、防湿性・脱臭性・空気清浄機能などの効果を持つ建材の提案もしています。お客様の要望の解決や実現は当たり前ですが、現状のオフィス分析を通して導き出された課題点と解決策を提案し、必要なものとそうでないものを取捨選択することで、より企業を理解し、理想のレイアウト提案ができています。
実例を見てみる 【施工事例:株式会社MACオフィス】
企業が求めるオフィスは、レイアウトという形で実現させることができますが、それに伴うのが費用です。オフィスレイアウトを考える際には、ある程度予算を決めてから依頼することがほとんどだと思いますが、一般的な予算とはどのくらいなのでしょうか。
オフィスのレイアウトでは、レイアウトに対するオフィスの現状・必要な工事や施工によってかかる費用が異なる場合がほとんどですが、おおまかにかかる費用を計算することができます。
社員数から考える実質費用は「社員数×内装費用+諸経費=概算費用」です。内装費用には引越し作業・電話工事・ネットワーク工事・電気設備工事などさまざまな費用が含まれます。各業者にはそれぞれの定める坪単価がありますが、従業員ひとりにかかる実質費用は、引越し費用に30,000円、電話工事に20,000円、ネットワーク工事に25,000円、電気設備工事に20,000円かかると言われています。さらにオフィスでは、従業員ひとりに対し、2~3坪の作業スペースを設けるのが一般的だと考えられています。そのことを踏まえた上でオフィスの内装にかかる費用を計算することができます。
しかし、オフィスレイアウトに費用をかけたからと言って、より良いオフィスができるというわけではありません。基本的には現在のオフィスや移転先のオフィスの状況を把握し、レイアウトし直したい場所や問題点に対する解決策を把握する必要があります。レイアウトの規模によっては、工事の必要もなく、パーテーションの変更や什器の移動だけで解決する場合もあります。その反対に、間仕切り型のパーテーションを使用し、オフィス空間をいくつかに分けて部屋数を増やす場合もあります。その際には消防法などにより、火災報知器の増設や空調の設置などレイアウトに伴う他の費用が必要になることも考えられます。
オフィスレイアウトには、4つの提案の形があります。「従業員数別レイアウト」、「オフィスの広さ別レイアウト」、「予算別レイアウト」、「デザイナー別レイアウト」です。現在注目されている予算別レイアウトは、お客様が提示する予算の中で、現状オフィスの問題点の解決策を提案するレイアウト方法になります。
例えば、従業員数3人、オフィスの広さが6坪のオフィスを予算370,000円で新設する事例です。デスクレイアウトを背面式に行ない、個人単位による思考創造型の集中業務を重視したオフィスづくりをしました。それと同時に従業員同士が振り向けばすぐに打ち合わせができるよう、センターにテーブルを置くことで、集中とコミュニケーションのバランスを保つつくりになっています。
さらに、従業員数8人、オフィスの広さが23坪、インターネット通販会社のレイアウトを予算1,800,000円で行なった例です。「会議の様子が執務スペースからもわかるように」という要望が上がりました。そのため、会議室と執務スペースを区切るパーテーションを半透明の素材にし、執務スペースから様子がわかるという解決策に加え、開放感があり、オフィス全体に光が届く空間をつくることが可能となりました。その空間に加え、赤やオレンジのチェア、木目の書庫を使用することで開放感だけでなく、暖かみを持ったオフィス空間を演出しています。
オフィスの広さや従業員数に比例し、レイアウトの費用がかかるのも事実ですが、一概にそうだとは言い切れません。企業が求めるオフィスを実現させるためのレイアウトを予算という着眼点から考え始めることは珍しい事ではありません。オフィスの問題点はあるが、レイアウトを依頼することを躊躇っているという企業は、まず予算だけを考えてレイアウトを依頼してみましょう。予算の中でできる解決策がきっと見つかります。
予算別の無料レイアウトプラン 【オフィスレイアウト工房】
オフィスレイアウトは、企業の理想のオフィスを実現するために必要なものです。しかし、オフィスの広さや予算に合わせたものでなければなりません。多くの条件の中で理想を叶えることは難しいかもしれませんが、企業によるオフィスへの要望と従業員・お客様への配慮を加えたそれぞれのオフィスを実現させることはできます。予算に合わせた企業ごとの個性やこだわりのあるレイアウト事例を見て、企業にとって必要なオフィスレイアウトを考えましょう。