長く使えば使うほど、建物が老朽化するのは自然のことです。「移転するほどでもない」といった程度の傷や痛みであれば、リフォームという手段も十分に考えられるでしょう。この記事では、会社のリフォームする際、事前に知っておきたいポイントについてまとめてみました。
意外な事実かも知れませんが、内装のリフォームは部分改修よりも、全体改修の方がお得になるケースがあります。例えば、床工事でいうと部分改修にせよ全体改修にせよ、一度床面をすべて取り外さなくてはいけない場合があります。この場合、施工会社側としてはほとんど手間が変わらないため、部分改修と全体改修の価格が大きく変わらないことも十分にあるでしょう。他にも、壁紙の張替え等にも同じことが言えます。もしコスト削減のために部分改修をする場合は、一応全体改修時の見積もりも出してもらい、コストパフォーマンスを比較してみましょう。
会社の従業員の中には、アレルギー体質の方もいるかもしれません。内装材や接着剤には、ホルムアルデヒドが使われているものもあります。化学物質に過敏な人は反応してしまうため、コストやメリットなどと相談しつつ、漆喰などの自然素材を使うのも良いでしょう。また、格安だからと言ってすぐに工事に取り掛かってはいけません。格安の内装材や床材は、防音耐性が高くなく、音が響きやすい素材が多いのも事実です。見積もり以外にも、そういった特徴について、しっかり説明を受けておきましょう。
会社のある物件が貸しビルなどの賃貸物件であれば、事前に「内装制限」について把握しておく必要があります。こうした物件は、基本的に退去の際は内装を「原状回復すること」が原則です。もし、その条件を確認せずに内装工事を行なった場合、数年後、仮に移転するとなった際に莫大な修繕費がかかってしまう可能性が出てきます。中には「入居時より綺麗になっていれば、修繕費は取らない」というところもあるため、事前にビルのオーナーや管理会社に確認をとり、工事前の写真を撮っておきましょう。
会社の内装をリフォームは、多くの人にとって働く上で一度や二度あるかないかのイベントといえます。会社に経験者がいない場合がほとんどでしょう。初めて内装工事を担当する人は、これらのポイントを踏まえた上で、内装工事を発注しましょう。