事務所のデスクレイアウトにはいくつかのパターンがあり、それぞれにメリットとデメリットが存在します。ここで紹介するパターンは基本であり、みなさんもどこかで目にしたことがあるかもしれません。デザイナーやコンサルタントに全て任せてしまう前に、事前に知識を持っておきましょう。
デスクを囲むような形で椅子を配置する、一番オーソドックスな事務所のレイアウトのパターンです。メリットは、最小効率での配置が可能なため面積ごとの効率がよい、対面になっているためスタッフ同士のコミュニケーションが取りやすい、レイアウト変更がしやすい、シンプルな配置のため配線の管理がしやすい、などが挙げられます。一方デメリットとしては、対面の視線が気になり集中できないことがある、プライバシーの確保は難しい、などがあります。
全てのデスクと椅子が同じ方向を向いたパターンを指します。事務所の他にも、銀行などの受付業務がある会社が多く採用しているレイアウトです。メリットは、対面の視線が気にならない、対向式と比べプライバシーの確保をしつつもコミュニケーションが取れる、通路が分かりやすく迷わない、雑談が減る、などが挙げられます。デメリットとしては、面積効率の観点からいうと対向式の方がよい、管理職の机の位置によっては「常に監視されている」という印象を与えかねない、などがあります。
よくIT企業などで見られる、パーテーション等で個人のスペースを区切ったデスクレイアウトのパターンです。事務所よりも、エンジニアなどが集中できるレイアウトとして使われることが多いようです。メリットは、個人単位で考えると最も集中しやすいレイアウト、先の2つよりもプライバシーが守られ視線を気にする必要はない、などあがります。デメリットは、外出が頻繁に行われる仕事には向いていない、フロアにいるスタッフ同士のコミュニケーションは生まれにくい、といったものが挙げられます。
以上が、日本の事務所やオフィスでよく使用される、基本的なレイアウトパターンです。この他にも、最近ではフリーアドレス制を代表とする様々なレイアウトパターンがありますが、まずはこの基本の3パターンのメリットとデメリットを理解しておいて損はないでしょう。