パースとは建物やその内装デザインを具体的にモデル化してものです。多くの場合、会社のオフィス設計の際には、このパースをあらかじめ作っておいた方がよいと言われています。その理由は一体どういったところにあるのでしょうか。
一番の理由はこれでしょう。パースには様々な種類があります。紙ベースのもの、コンピューターベースのもの、そしてプラモデル化したもの等です。デザイナーと打ち合わせをし、会社設計についてあれこれ打ち合わせしても、細部のイメージまでは共有できません。パースであれば、具体的なデザイン案を見ながら修正点や要望を伝えたりできるため、コミュニケーションがスムーズに行えます。ただ、自社ビルを建てる場合以外は、近隣風景とのマッチングは難しいでしょう。
いざ実際に工事に取り掛かった後や、工事後の修正には多大なお金と労力が発生します。この点、パースを使えば事前に具体的な修正が設計の段階から行えるため、トータルで見ると大幅なコスト削減になるのです。逆に言えば、パースの時点でかなり細かな点まで打ち合わせを会社同士でしておかないと、出来上がった実物はかなり違うものになる可能性もあります。そうならないように、パースの段階で、素材や配置なども徹底的に詰めておく必要があるでしょう。
このように、パースを活用することは、会社設計をする上で大きなメリットがあります。しかし、だからこそ注意するべき点もあるのです。まず、パースが「理想化していないかどうか」は気をつけなければいけません。パースの中では自分の思うようなデザインや配置が出来ますが、それは実際のコスト的に可能なのでしょうか。デザインを追い求める余り、予算がオーバーしてしまわないように気をつけて下さい。また、「パースがそのまま現実になるわけではない」ということも忘れてはいけません。特に素材や色味などは、実際に使われるものを事前に見たり触ったりしておきましょう。
パースは、デザイナーとの打ち合わせには欠かせないツールといえます。上手く活用することによって、あなたの望んだオフィスを手に入れることも可能です。注意する点をしっかりと押さえ、打ち合わせに臨みましょう。