簡単にオフィスのレイアウト変化させることのできるパーティション。しかし、事務所の設計に携わる人でも、その設置に関しての注意事項はあまり知りません。この記事では、そんなパーティションを設置する上での注意事項をご紹介します。
事務所にパーティションを設置する際は、天井にのどの位置にどのような機器や梁があるのかを事前に把握しておく必要があります。照明器具やエアコンなどの配置をあらかじめ把握して設計しておかないと、パーティションを設置した後に「暑い」「暗い」といったクレームにつながりかねません。また、パーティションの近くに煙感知器やスプリンクラーがあると、センサーに不具合が生じるため、煙感知器は壁から6cm以上、熱感知器は4cm以上離さなければいけないというルールが各機器ごとに定められています。
高層ビルに事務所がある場合、消防署の指導により、不燃材を使ったパーティションにて工事を実施することが義務付けられています。スチール製のパーティションの場合は大丈夫ですが、アルミ製の場合だと、内部の素材によっては使うことができないようです。また、それぞれの素材には「不燃認定」という認定があり、この認定のある素材でないと使用することはできません。事務所の設計をするとなると、そういった部分の下調べも必要になってくるのです。アルミ製の方が基本的には安価なので、安いからと言って軽々と注文すると大変なことになるかも知れません。
パーティションの施工をする際は、事前に管理会社やビルオーナーの許可が必要です。中には書類による申請が必要な場合もありますが、この手続を省略してしまうと、下手をすれば工事後に「原状復帰」を求められかねません。また、工事の中では比較的簡単なパーティションの施工ですが、作業中には大きな音が出ることもあります。事務所の設計から施工までの流れがある程度決まった時点で、同じビルの隣や上下の会社には一言声をかけておきましょう。またビルによっては、音の出る工事は土日祝日に限定されているので、工事日には気を付けて下さい。
天井機器や梁の配置把握は、実際の経験者でない限り見落としてしまいがちな点です。また、この記事でも書いているように、各機器によって壁との距離なども具体的に定めれているため、あらかじめ下調べしておきましょう。