建て替えよりも比較的安価で実施できる事務所の「リノベーション」。環境への配慮の観点から、古民家再生などを始め、ここ最近で増々注目されている分野です。実際に施工にするにあたって知っておくべきことをまとめてみました。
リノベーションの対象になるのは、ほとんどが建造からある程度築年数が経過した建物です。そのため、外装や内装をいくら綺麗にして見た目が変わったとしても、建物本来の頑強性や耐震性はほとんど変わりません。特に1981年より前に建てられた事務所であれば、現代の基準でみると不十分な耐震性である可能性が高いといえます。そうしたことを理解をした上で、新しくお金を払ってまで施工する価値があるのかどうかを考えておきましょう。
ただ単に新しい事務所にしたいだけなのであれば、事務所を移転する場合のコストと、リノベーションをするコストを比較してみましょう。いくら建て替えよりは割安とはいえ、施工に当たってはそれなりのお金が必要となってきます。どうしてもその土地にこだわる理由や思い入れがあるのかを考えてくおべきです。逆にいえば、自社ビルの中にある事務所である場合、新しい借り手が見つかられないようであればリノベーションをした方が良いかもしれません。
リノベーションがもっともその効果を発揮するのは、住宅のリノベーションです。特にお年寄りなどの場合は、長年親しんだ土地から生活する場所が変わることで、環境の変化に適応できないこともあるでしょう。ただ、これが仕事の事務所となれば話は変わってきます。リノベーションの施工対象は、基本的に会社のオフィスや事務所ではありません。事務所は基本的に建てる、もしくは移転するものだということは頭の中に入れておきましょう。
事務所をリノベーションしようと考えている人は、もう一度その理由を考えてみてください。多くの場合は移転した方が良いと気づくはずです。ただ、中にはリノベーションをする理由やメリットのある場合もあります。そういった方は、複数の会社に見積を取り、慎重に計画を進めていきましょう。