最近では、素人でもオフィスのデザインが簡単にできるソフトが数多くあります。そのため、「プロに頼まなくてもよいのでは?」と考える人もいることでしょう。そんな人のために、この記事ではオフィスデザインをプロのデザイナーに任せるメリット・デメリットをご紹介します。
多くの人がデザイナーに依頼するのを敬遠してしまうのは、その高いデザイン料にあると思います。しかし、トータルで見ると、オフィスデザインはデザイナーに任せた方がお得なことも多々あるのです。例えば、オフィス家具を選定するにしても、素人ではそもそもどのような家具があるのかすら分かりません。その点デザイナーは、それまでの経験からもっとも適切なものを瞬時に選び出してくれます。また、もしオフィスのデザインを考えることができたとしても、素人では材料選定ができないため概算が出せない上に、素材選びも無数にあるためショールーム数カ所に行かなければなりません。これは非常に手間がかかりますし、素人ではまずできません。その他、空間設計に関しても、デザイナーは「どこをどうすればどういった効果があるのか」を熟知しており、そういったことを一から素人が学ぶよりも、プロの力を借りて短期間で仕上げた方が効率が良いのです。
プロのデザイナーには、それまでの仕事で培ってきた人脈があります。長年一緒に仕事をしてきた取引先や関係者であれば、阿吽の呼吸で仕事を進めてくれるでしょう。そして、多少の変更や修正であれば気兼ねなく言い合える関係を築きあげています。しかし、素人にはそのような繋がりはありません。どこの会社が信用のおける仕事をしてくれるも、一体どの価格が適切な相場なのかの知識もありません。そういった目に見えない「繋がり」もオフィスデザインをプロに任せた方が良い理由の一つです。
一番のデメリットは、お金ではなくコミュニケーションのコストです。オフィスのデザインを完成させるまでには何度も打ち合わせをしなくてはいけませんし、こちら側の要望が上手く伝わらないと、高いデザイン料を払っても納得のいくデザインをしてもらえないかもしれません。ストレスが溜まってしまうこともあるでしょう。また、デザイナーも人間です。全ての分野が得意なデザイナーは存在しません。そのデザイナーの得意分野を知らずに依頼してしまうと、想像とは全く違ったオフィスデザインになってしまう可能性もあります。
このように、プロのデザイナーにオフィスのデザインを依頼するのには、メリット・デメリット両方の要素が存在します。忘れてはいけないのは、デザイナーも一人の人間ということです。自社の財務状況などと相談し、もっとも良いと思われる選択肢を選んでいきましょう。